受験に多読は必要か(3)東大受験編
今回は東大受験に多読多聴が必要かどうかを考えます。
個人的な意見としては
多読多聴をしなくてもある程度の点数を取ることは可能ですが
多読多聴をすればさらに高い点数を目指せるでしょう。
まず東大の英語の試験の特徴として
[1] 出題される英文は難しくないが英文と設問の量が多い
[2] 要約、文補充、英作文、リスニング、文法、
和訳、総合問題、と出題形式も多様
[3] 量が多いので時間内に解き終えるのが大変
[4] リスニングの配点が多め(120点中30点)
といった点があげられます。
それに対し多読多聴では
朗読音声を聞きながら大量の英文を読むことで
次の力を伸ばせます。
<A> 英文を素早く読む力
<B> 文の流れや筆者の主張に注意を向けながら読む力
<C> リスニング力
<D> 文章中で用いられている英語表現の知識(生きた用例として)
上述の東大の試験の特徴と合わせて考えると
<A>は[1]や[3]に有効です。
<B>は[2]の要約、文補充、和訳、総合問題に有効です。
<C>は[4]に有効です。
<D>は[2]の英作文と文法に有効です。
個人的にはリスニングを伸ばすためだけでも
多読多聴に取り組む価値はあると思います。
進学校や予備校の東大対策の授業では
過去問や類題を扱うので
[2]の多様な出題形式への対策はできますが
多読多聴は扱わないので
[1] [3] [4]の点はカバーできません。
もちろん基礎的な知識を身につけた上で
多読多聴に取り組むことが重要ですが、
基礎知識だけではカバーしきれない
時間対策やリスニング対策を
多読多聴に取り組めばカバーすることができます。
帰国子女は基礎知識というより
むしろ豊富な経験をもとに
英語の試験で高得点を取りますが
それと似た理屈ですね。
したがって東大の英語で高得点を取りたいなら
多読多聴はぜひ多めに取り入れたい学習です。
高3になってからだと受験勉強で忙しくて
多読に時間を割きづらいので
高2までの余裕のある時期に
多読多聴に取り組むのがおすすめです◎